【インタビュー】竹野内豊&山崎育三郎、『イチケイのカラス』シリーズで築いた安心と信頼感

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【インタビュー】竹野内豊&山崎育三郎、『イチケイのカラス』シリーズで築いた安心と信頼感

自由すぎて、型破りにもほどがあり、超迷惑。それでいて、こんな人になりたい、こんな生き方をしたいと思わされる。入間みちおはそんな人だ。そのことは彼の被害者(?)であり、彼の信奉者とも言える井出伊織が一番よく知っている。そして、“みちお旋風”ならぬ“みちお暴風”はスクリーンへ。

裁判官・入間みちおと検事・井出伊織として連続ドラマ「イチケイのカラス」を共に駆け抜けた竹野内豊と山崎育三郎が、映画『イチケイのカラス』と一連のシリーズについて語る。

「竹野内豊と入間みちおの境界線がよく分からない」

──映画『イチケイのカラス』でも、みちおと井出の関係は相変わらずですね。

山崎:井出がみちおさんを追いかける構図は、連ドラのころから変わりないんですよね。初めこそ敵対するポジションにいましたが、どこか惹かれていって。みちおさんの生き方や行動を見ながら、井出自身が変わっていく。「自分にとっての正義とは何か?」を考えるような瞬間もありましたし。そのあげく、今ではみちおさんのお目付け役のような立場になって。みちおさんのことになると結局、井出はコントロールできないんです(笑)。

竹野内:私を含め、入間みちおという破天荒な裁判官には誰しも違和感を持っていると思います(笑)。ですが、みちおと出会うことで、井出くんも坂間さん(黒木華)もそれぞれ自分自身や自分なりの正義と向き合うことになっていくんですよね。たとえ反発していても心の中の塊みたいなものが少しずつ溶かされていき、内心では認めざるを得なくなっていく。それが「イチケイのカラス」の魅力にもなっているんじゃないでしょうか。

──ある意味、井出はみちおに最も溶かされる登場人物の1人です。

山崎:特に連ドラでは猛スピードで溶かされていました(笑)。でも、僕自身も竹野内さん演じるみちおさんが大好きなので、気持ちは分かります。

──山崎さんから見て、“竹野内さんが演じるみちお”の魅力はどんなところにありますか?

山崎:まずは何より、僕は竹野内さんの声が大好きで。喋り出すだけで全体を包み込むような、柔らかくて優しい低音の声をずっと聴いていたい。

竹野内:ありがとうございます(笑)。

山崎:僕、声フェチなんです(笑)。そんな竹野内さんだからこそ、みちおさんを演じるうえでの絶妙な説得力があって。正直、竹野内さんとみちおさんの境界線ってよく分からないんです。なんて言うか、佇まいと存在感に説得力があるんですよね。台本を読んだときに僕がイメージしたのとは全然違う角度で演じられることも多いんですが、それこそが竹野内さんならではのみちおさん。芯の強さも感じますし、「次はどうするのかな?」とずっと見ていたい。井出としても山崎育三郎としても憧れの目で見ています。

回を追うごとに山崎育三郎“井出伊織”のキャラクターが構築

──逆に、竹野内さんから見た“山崎さんが演じる井出”の魅力は?

竹野内:まずは、冒頭陳述のスピードですね。ものすごい速さで読み上げますから。しかも、なんてこともないようにさらっと。なかなかできるものじゃないですよね。

山崎:いやいや、いつも緊張しています(笑)。

竹野内:NGを出すこともなく、本当に素晴らしいなと思います。それに加え、回を追うごとに井出伊織のキャラクターが構築されていき…。気づいたら、独自の世界観が確立されていました(笑)。今や「イチケイのカラス」になくてはならない存在ですからね。みちおとはまた違うキャラの濃さがあって。

山崎:連ドラのときは大抵、事件の説明をしているか、全速力で走っているかでしたけどね(笑)。それが、スピンオフ(「イチケイのカラス-井出伊織、愛の記録-」)でネジが外れちゃって…。

竹野内:ほんとだねえ。ちょっとネジが外れてた(笑)。

山崎:恋愛になるとそういうタイプなんだなって。すごく危険な人だと改めて感じました(笑)。

──スピンオフドラマにはみちおも登場していましたね。ふたりの距離感が今まで以上に縮まっているのを感じました。

竹野内:顔が近かったですよね(笑)。ああいったシーンはすべて田中(亮)監督の指示です。「もっと(近くに)行って」とおっしゃるので…。

山崎:竹野内さんはコミカルなシーンの瞬発力がすごいんです。ぱっと予測不可能なことをなさる(笑)。

竹野内:その言葉はそのままお返しします(笑)。

山崎:僕はもう、ふざけているだけなので(笑)。でも、竹野内さんはこの素敵な感じのまま瞬時にアドリブをなさるから。

──優しい低音の声で面白いことをなさるんですね。ずるいです。

山崎:そうそう。そうなんですよ!(笑)

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